グループディスカッションや会議で、複数の意見をまとめるのは非常に難しいですよね💦。
特に就職活動のグループディスカッションでは、限られた時間の中で意見を整理し、的確にまとめ上げるスキルが求められます。
本記事では意見のまとめ方の手法の中の一つである「点数付け」について詳しく解説します!初心者から上級者まで、レベル別の解説や、議論の特徴別に解説しているので誰でも実践できると思います✨
実際に法人の代表として、多い時では週に10以上の会議やイベントに参加して会議をまとめていました。その時に意識していたことや、コツ・ポイントなどをまとめています。点数付け・ファシリテーションをマスターしましょう!!
ファシリテーション全体に関する詳細な記事、意見のまとめ方の全体的なコツや手法の紹介についてはこちらの記事をご覧ください👇
点数付けとは?
会議で出てきた案や意見をまとめる、絞るための手法の一つです。
まずは、案を選定するための判断基準を決めます。
そして各案、判断基準ごとに点数をつけて、点の高いものを選びます。
点数付けは簡単なものから難しいものまであります。簡単なものでは、各々各案に点数を付けていき、最終的な合計が高いものを選ぶというものです。
この手法では、難易度や時間の調整ができ、圧倒的に本質的な結論を導くことができます。しかし、使いこなすのがやや難しく、慣れが必要です。
判断基準を決める
次は案を絞るにあたっての、判断基準を決めます。どんな基準で案を選ぶかを決めておくということです。
どの案が良いと思う?
自分が良いと思うものを選んで~~
そんな抽象的な選び方をしていませんか?
最終的に案を絞るのは、結局フィーリングのようになってしまいがちです。それではせっかくそれまでにいい議論を重ねていたとしても、案の決定のタイミングですべて台無しになってしまいます。
たくさんある良い案の中から最良を選ぶのは難しい…。
正直どれでもいいし、みんなが選んでそうなもの選んどこう。
なんてことも少なくないのではないでしょうか。分かります。
✖の中から〇を見つけるのは簡単ですが、沢山の〇の中から◎を見つけるのは大変ですよね。
判断基準があれば、これらの問題はすべて解決します!!!
絞る前に、メリットデメリットを比較するのはよくあると思いますが、それプラス、
「どんなメリットを優先するのか」
「どんなデメリットは致命的なのか」
を決めておきましょう。
例えば、
- 目的に沿っているか
- 重要度が高いか
- 効果が表れるスピード
- 効率がいいか
- やりたいかやりたくないか!
などです。より詳しく見ていきましょう。
<メリットの判断基準>特に重要視するメリット
- 重要性:解決できる問題の重要度合い・目的に沿っているかの度合い
- 解決性:問題を解決できる正確性・確率の度合い
- 即効性:問題を解決できるスピード・費用対効果 など
<デメリットの判断基準>特に回避すべきデメリット
- 深刻性:新たに生じる問題、デメリットの深刻度合い
- 固有性:新たに生じる問題が、他の対策で軽減・相殺することが困難な度合い など
これらのような判断基準を設定し、なぜその案にを選択するのか、なぜ他の案だとダメなのかを参加者全員が納得し、合意できるように心がけましょう。
点数付けの具体的方法
具体的に点数付けの方法をレベル別、特徴別に見ていきましょう。
初心者向け / 簡単な議論・短時間での議論向け
まずは初級編です。
これは非常に簡単。各案を並べて、参加者それぞれが各案に5段階の評価を付けていきます。(〇△×などでも可。)
各案の合計得点(または平均得点)の高いものを採用します。
多数決をより精密にしたイメージですね。
中級者向け / 根拠のある結論を導き出したい時
ここから点数付けのメリットを大きく活かせるようになってきます。
中級者向けでは先ほど説明した、「判断基準」を使います!
各案、判断基準ごとに5段階で点数を付けていきます。言葉では分かりづらいので表で見てみましょう。
重要性 | 解決性 | 即効性 | 合計(平均) | |
案1 | Aさん 4点 Bさん 3点 Cさん 4点 | Aさん 5点 Bさん 3点 Cさん 4点 | Aさん 1点 Bさん 2点 Cさん 2点 | 28点 (3.1点/5) |
案2 | Aさん 3点 Bさん 4点 Cさん 3点 | Aさん 2点 Bさん 3点 Cさん 2点 | Aさん 4点 Bさん 5点 Cさん 4点 | 30点 (3.3点/5) |
案3 | Aさん 4点 Bさん 5点 Cさん 3点 | Aさん 3点 Bさん 3点 Cさん 4点 | Aさん 3点 Bさん 3点 Cさん 3点 | 31点 (3.4点/5) |
これによって、出てきた結論により根拠が生まれました。ただ多数決ではなく、これらの判断基準によって、複数人で協議した結果得られた結論になります。
慣れればそこまで時間もかかりませんし、おすすめです。
上級者向け / 大事な議論向け・長時間かけて吟味する議論向け
最後は上級者向けの手法です。
基本的な型は中級者向けと同じで、判断基準ごとに点数を付けていきます。しかし、上級者向けではその判断基準にさらに「重み」を付けます。
例えば、中級者向けの表の「重要性」「解決性」「即効性」のうち、どれが特に重要かということです。特に重視する項目に、倍率をかけます。
例として、「解決性」を重視した場合の例を考えてみましょう。「解決性」の点数を2倍にします。また、「即効性」をあまり重視しないとして、0.5倍してみましょう。その場合、表は👇のようになります。
重要性 | 解決性 ×2 | 即効性 ×0.5 | 合計(平均) | |
案1 | Aさん 4点 Bさん 3点 Cさん 4点 | Aさん 10点 Bさん 6点 Cさん 8点 | Aさん 0.5点 Bさん 1点 Cさん 1点 | 37.5点 (3.5点/5) |
案2 | Aさん 3点 Bさん 4点 Cさん 3点 | Aさん 4点 Bさん 6点 Cさん 4点 | Aさん 2点 Bさん 2.5点 Cさん 2点 | 30.5点 (2.9点/5) |
案3 | Aさん 4点 Bさん 5点 Cさん 3点 | Aさん 6点 Bさん 6点 Cさん 8点 | Aさん 1.5点 Bさん 1.5点 Cさん 1.5点 | 36.5点 (3.5点/5) |
いかがでしょうか。これによってより解決性を重視する際の結論が得られました。
中級者向けと上級者向けで全く結論が異なっていることが分かると思います。
重要な議論では、この「重みづけ」を行わないと、より目的に沿った案を見逃してしまう可能性もあるのです。
ただ、この「重みづけ」をテキトーに済ませてしまうとそれこそ本質から大きくズレた結論になってしまいます。どの判断基準を重視するかもしっかりみんなで議論しましょう。
また、最初に出た案が多すぎて点数付けが大変な場合は、まず〇△✖などで簡易的に点数付けをして、〇が一つも無かったりあきらかに✖や△が多いなどの案を省いて、残った案を上級者向けの点数付けで評価するのもいいかもしれません👍
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はやや難しかったかもしれませんね💦。
ファシリテーションでの意見のまとめ方、点数付けの方法について具体的にまとめていきました。
最後に簡単に全体を振り返って終わりたいと思います。
点数付けとは、
各案、判断基準ごとに点数をつけて、点の高いものを選ぶ
という手法です。
初級:〇△✖や5段階評価で各案に点数を付ける
中級:判断基準ごとに5段階評価で点数を付ける
上級:判断基準に重みを付けて、5段階評価で点数を付ける・案が多い場合は初級の方法で明らかに点の低いものは除いてから行う
などのテクニックがありました。議論の特徴や参加者のレベル感に合わせて使い分けてみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
ファシリテーションマスターに一歩近づいたはずです!
<お問い合わせ>
※お問い合わせ後のメールが迷惑メールボックスに入る場合があります。返信メールが来ない場合はそちらもご確認ください。
コメント