グループディスカッションや会議で、複数の意見をまとめるのは簡単ではありませんよね?
特に就職活動のグループディスカッションでは、限られた時間の中で意見を整理し、的確にまとめ上げるスキルが求められます。本記事では、ファシリテーターとして意見を効率よくまとめ、最終的な結論に導くための具体的なコツをご紹介します。就活だけでなく、ビジネスシーンでも役立つテクニックですので、ぜひ参考にしてください!
実際に法人の代表として、多い時では週に10以上の会議やイベントに参加して会議をまとめていました。その時に意識していたことや、コツ・ポイントなどをまとめています。意見のまとめ方・ファシリテーションをマスターしましょう!!
- 意見をまとめる2つのポイント
- 意見を絞る具体的な手法4選
という流れでお話します!
ちなみに「ファシリテーションのコツ」に関する記事はこちらです👇。また、意見の出し方、ブレストのポイントの記事も執筆予定ですのでご覧ください!
意見のまとめ方 たった2つのポイント
意見をまとめるときのポイントは、以下の二つ!
- それぞれの意見を明確にする
- 判断基準を決める
この2つを徹底すれば、意見をまとめるのが楽になるばかりか、議論の参加者の結論への納得感も圧倒的に良くなります。
それぞれ詳しく解説していきましょう。
それぞれの意見を明確にする
ブレストなどで出てきためぼしい意見をより具体的にします。参加者全員がその案を実現する工程を具体的にイメージできるくらいまで明確にしましょう。言葉の定義をしっかり共有するのも忘れずに!
例えば、
- 意見A:出張販売をしよう
- 出張販売とは?
- どこに出張する?どこまで行く?
- どうやって出張する?車や台車、徒歩?
- いつやる?常に?一時的に?
などですね。5W1Hが分かるとだいぶ分かりやすくなります。
判断基準を決める
次は案を絞るにあたっての、判断基準を決めます。どんな基準で案を選ぶかを決めておくということです。
どの案が良いと思う?
自分が良いと思うものを選んで~~
そんな抽象的な選び方をしていませんか?
最終的に案を絞るのは、結局フィーリングのようになってしまいがちです。それではせっかくそれまでにいい議論を重ねていたとしても、案の決定のタイミングですべて台無しになってしまいます。
たくさんある良い案の中から最良を選ぶのは難しい…。
正直どれでもいいし、みんなが選んでそうなもの選んどこう。
なんてことも少なくないのではないでしょうか。分かります。
✖の中から〇を見つけるのは簡単ですが、沢山の〇の中から◎を見つけるのは大変ですよね。
判断基準があれば、これらの問題はすべて解決します!!!
絞る前に、メリットデメリットを比較するのはよくあると思いますが、それプラス、
「どんなメリットを優先するのか」
「どんなデメリットは致命的なのか」
を決めておきましょう。
例えば、
- 目的に沿っているか
- 重要度が高いか
- 効果が表れるスピード
- 効率がいいか
- やりたいかやりたくないか!
などです。より詳しく見ていきましょう。
<メリットの判断基準>特に重要視するメリット
- 重要性:解決できる問題の重要度合い・目的に沿っているかの度合い
- 解決性:問題を解決できる正確性・確率の度合い
- 即効性:問題を解決できるスピード・費用対効果 など
<デメリットの判断基準>特に回避すべきデメリット
- 深刻性:新たに生じる問題、デメリットの深刻度合い
- 固有性:新たに生じる問題が、他の対策で軽減・相殺することが困難な度合い など
これらのような判断基準を設定し、なぜその案にを選択するのか、なぜ他の案だとダメなのかを参加者全員が納得し、合意できるように心がけましょう。
また、時間があればそれぞれの案に対して各判断基準ごとに点数を付け選択するのも効果的です。例えば解決性を特に重視するのであれば、解決性の点数だけ2倍するなど、重要性に応じた重みづけもできます。そうすれば、より本質的な解決策を導き出すことができます。
意見を絞る具体的な手法4選
意見を絞る時の具体的手法について、いくつか紹介します。
私がよく使っていたものも含めて、どの手法がどんな特徴で、どういった場面で適しているかもお伝えします。今回紹介するのは以下の4つ、「投票(多数決)」「投票(全会一致)」「点数付け」「合議制」です。
投票(多数決)
これはよくある方法ですね。ほとんどの方がご存じなのではないでしょうか。
多数決は、複数の選択肢がある場合に、参加者の意見や投票によって最も多くの支持を得た選択肢を採用する方法です。参加者全員が平等に一票を持ち、最終的に票数の多い選択肢が決定されます。この方法は公平で迅速に決定できる利点がある一方で、少数意見が反映されにくいという欠点もあります。
投票(全会一致)
全会一致は、議論や決定を行う際に、参加者全員が同意する方法です。すべての人が賛成しない限り決定がなされないため、全員が納得する解決策を見つけるまで話し合いが続きます。この方法は、全員の意見が反映されるため、合意の強度が高くなる一方で、時間がかかることや意見がまとまりにくいという欠点があります。
点数付け
各案、判断基準ごとに点数をつけて、点の高いものを選びます。
点数付けは簡単なものから難しいものまであります。簡単なものでは、各々各案に点数を付けていき、最終的な合計が高いものを選ぶというものです。
難しいものでは、各々各案、判断基準ごとに点数を付け、その平均をとります。判断基準に重みを付けることもできます。
例えば下の図のように、「目的に沿っているか」という判断基準を重要視する場合、「目的に沿っているか」についた点数を2倍して計算します。
この手法では、難易度や時間の調整ができ、圧倒的に本質的な結論を導くことができます。しかし、使いこなすのがやや難しく、慣れが必要です。
点数付けに関してはまた詳しい記事を書きますのでそちらもご覧ください。
合議制
点ではなく、それぞれの判断基準に沿った案は何か、全体で議論します。その結果、どの案がいいかを話によって決めます。
議論を通じて、全員または多数が納得できる結論に到達することを目指します。多数決や全会一致のように明確な投票がなく、参加者が意見を交わして最善の結論を導き出す点が特徴です。合議制は、異なる視点を組み入れたバランスの取れた決定ができる反面、合意に至るまでに時間がかかることがあります。難易度も高いです。
上の「意見のまとめ方の2つのポイント」がしっかりできていれば、比較的やりやすくなるでしょう。
各まとめ方の比較と特徴
上で挙げた各まとめ方をどのような場面で使うのが適切なのか、メリットデメリットの比較などを表にまとめました。これを参考に、どの手法を使うか考えてみてください!
方法 | 特徴・対象 |
---|---|
投票(多数決) | 簡単・短時間な議題向け・参加人数多い時向け 〇短時間で簡単にできる・公平性がある ✖少数意見が反映されにくい・本質性に欠ける場合がある |
投票(全会一致) | メンバー全員での協力が重要な場合向け・納得感と難易度のバランスタイプ 〇全員の意見が反映される ✖時間がかかる |
点数付け | 根拠を明確にする必要がある場合・議題によって時間や納得感を調整できるバランスタイプ 〇論理的にいい案を選ぶことができる・難易度や時間、納得感を調整できる ✖使いこなすのが難しい・議論の楽しさは少し薄れがち |
合議制 | 時間をかけるべき重要な議題向け・小~中程度の参加人数向け 〇異なる視点を組み入れたバランスの取れた決定ができる・納得感が生まれやすい ✖圧倒的に時間がかかる・ハイパー難易度 |
まとめ
いかがだったでしょうか。意見のまとめ方をかなり体系立てて理解できたのではないでしょうか。
最後に簡単に内容をまとめて終わりたいと思います。
【意見をまとめるたった2つのポイント】
意見をうまくまとめるには、
- それぞれの意見を明確にする
- 判断基準を決める
ことが重要です。
参加者全員がその案を実現する工程を具体的にイメージできるくらいまで明確にしましょう。
判断基準では、
「どんなメリットを優先するのか」
「どんなデメリットは致命的なのか」
を明確にしておくと議論の進めやすさも、参加者の納得感も良くなります。
具体的には、
<メリットの判断基準>特に重要視するメリット
- 重要性:解決できる問題の重要度合い・目的に沿っているかの度合い
- 解決性:問題を解決できる正確性・確率の度合い
- 即効性:問題を解決できるスピード・費用対効果 など
<デメリットの判断基準>特に回避すべきデメリット
- 深刻性:新たに生じる問題、デメリットの深刻度合い
- 固有性:新たに生じる問題が、他の対策で軽減・相殺することが困難な度合い など
などがあるでしょう。
【案の絞り方の手法4選】
案の絞り方の例として、以下の4つの方法があります。特徴もセットで覚えておきましょう。
これらの内容をしっかり押さえて、みなさんもスーパーファシリテーターになりましょう!!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
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